詩音は中1の時にavexのオーディションで選ばれた、デビュー予備軍の「レッスン生」。中2から故郷の長崎を離れ、神奈川の寮で一人暮らしをしながら、デビューに向けレッスンに励む日々を送っている。中3になったある日、詩音はひとつ上の工藤佑斗と出会い、恋に落ちる。しかし、高校に入った頃から、詩音の束縛は激しさを増し、また佑斗との交際を優先させるあまり、歌のレッスンを休むことも多かった。詩音の夢を大切に思うからこそ、距離を置こうとする佑斗、その優しさを踏みにじってまでも、佑斗と一緒にいたいと思う詩音。10代のふたりの不器用な恋愛は、少しずつすれ違いを見せ、歯車が狂っていく……。実在するavexの歌手・宮脇詩音の実話恋愛小説。歌手になりたいという夢と、好きな人のそばにいたいという気持ち。そのふたつを両立させることの苦しさと切なさと、力強さを感じさせてくれる、泣きポイントいっぱいの作品です!

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