√セッテンの主人公が大好きな数学者アリストテレスの言葉を紹介します。 「間違い方はいろいろあるが、正しい方法はただ一つしかない。それ故に失敗するのは容易だが、成功するのは困難なのである」 格好つけてこんな言葉を載せましたが、『√セッテン』はこんな小難しい話ではありません。 ちょっと怖くて、ちょっと青春をして、そしてちょっと謎解きをする。そんなありふれた高校2年生たちの日常の一部を切り取ったお話です。 この作品は長編で、修正作業となるとその紙の量たるや500枚超えで、まるで参考書。直しながら学生の頃、教科書にパラパラマンガを描いたことを思い出しました。 作業の合間、紙の裏にパラパラマンガを書いたりしましたが、編集のシェリーさんは非常にクールで、無反応のまま古紙回収送りになりました。 アリストテレスの言う、間違った過程で安易な失敗というのはまさにこのことでしょう。力作だったので、自身に部分点をあげることにしておきます。 さて、書籍版は真剣に見直す機会を与えて頂き、たくさんの方の手を介したことでひとりでは辿り着けなかったであろう完成度の高いものになったのではないかと思います。 書籍『√セッテン』は、ちょっとした厚みがあります。パラパラマンガもさぞ力作が作れることでしょう。武器になるかもしれません。 でもできれば、何度も読んでいただくことでボロボロにして(中身はキレイなまま)末永く本棚の中に居続けてくれればと思っています。 (C)Starts Publishing |