ケータイ小説 野いちご

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    • 幼なじみ
    • お昼休み
    • 教室

    「小雪~………!?」
    名前を呼びながら、さっと隠れる。
    ま、待って。何で小雪があんなに男に囲まれてるの!?
    「これ小雪ちゃんが作ったの?」
    「うん」
    そう言って話している話題の物は、小雪の目の前にある『おいなりさん』だった。
    「え、俺食べたい!」
    は!?
    ふざけんな。俺限定だぞ…!
    「んー……ごめん」
    「このおいなりさ……おいなりは、誠哉限定だから」
    あぁ、本当に可愛すぎて罪。

    「ごめん、そう言うことだから」

    気づけば、小雪を守るように男達の前に立っていた。
    「誠哉…!」
    「ちょっと来て。」
    俺は、小雪を廊下へ連れ出した。
    「……誠哉、ごめんね?」
    「なんで謝んの?」
    「怒ってるかなって…」
    小雪は、小動物のように俯く。
    「いや俺が聞きたいのは…」
    「なんで『おいなりさん』って言わなかったの?」
    すると、小雪は恥ずかしそうに
    「誠哉がその言い方可愛いって言ってくれたから」

    可愛い…

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    • 同級生
    • 放課後
    • 体育館

    「はぁー、もうなんで今日に限って鍵当番なのー…」

    今日は珍しく部活が長引いて、外はもうかなり暗い。
    体育館は電気を消して鍵をかけるから真っ暗の中を扉まで進まないといけない。

    「あー、やだよ…怖いな…」

    「片瀬さん大丈夫?」

    急に声がかかってびっくりする。この声は多分須賀くん。

    「須賀くん…どうしたの?」

    「いや、ボールのメンテしてたら急に電気消えてさ、閉じ込められる!って出てきたら片瀬さんの声が聞こえたから…」

    「あぁ」

    「行こう?鍵閉めるんでしょ?」

    「うん」

    2人で暗闇の中を進んだ。話しながら行けば怖くなかった。

    「ありがとね、須賀くん。」

    「いや、俺なにも…閉じ込められなくてよかった」

    思わずふふっと笑う。

    私、知ってるよ。ボールのメンテなんてしてなかったこと。
    ドアから出る時、ちょうど電気消しちゃって、不安なのに気づいてくれたんだよね。

    ありがとう。

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    • 幼なじみ
    • 登校中
    • 通学路

    「まこと、おはよう」

    「おはよ。涼。」

    これは涼。幼馴染みであり、私の好きな人。

    家が近所で、高校生になっても一緒に通学している。

    「まこと、寝癖。」

    ぽんと頭の上に手を乗っけてくる。寝癖、直らなかったんだもん。

    「知ってる!」

    「直してこようよ…女子なら…」

    そう。涼は、オカン気質の天然男子なのだ。

    その、顔面偏差値の高い顔でほわっとした雰囲気に惚れる女子も多く、ライバルはたくさん。

    正直叶わぬ恋のような気もするけど、こうやって一緒に登校できることが私の唯一の特権。

    一緒に通学できることが実は幸せだったりする。

    「まこと、前に段差。」

    「あ、ほんとだ。」

    「まこと、信号赤」

    「あ、そうじゃん」

    …涼……絶対私のこと娘かなんかだと思ってる…

    「まこと、ドジだもんな。」

    「私はドジじゃなーい!!」

    路地に私の嘆きが響いた。

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