ようこそゲストさん
「小雪~………!?」
名前を呼びながら、さっと隠れる。
ま、待って。何で小雪があんなに男に囲まれてるの!?
「これ小雪ちゃんが作ったの?」
「うん」
そう言って話している話題の物は、小雪の目の前にある『おいなりさん』だった。
「え、俺食べたい!」
は!?
ふざけんな。俺限定だぞ…!
「んー……ごめん」
「このおいなりさ……おいなりは、誠哉限定だから」
あぁ、本当に可愛すぎて罪。
「ごめん、そう言うことだから」
気づけば、小雪を守るように男達の前に立っていた。
「誠哉…!」
「ちょっと来て。」
俺は、小雪を廊下へ連れ出した。
「……誠哉、ごめんね?」
「なんで謝んの?」
「怒ってるかなって…」
小雪は、小動物のように俯く。
「いや俺が聞きたいのは…」
「なんで『おいなりさん』って言わなかったの?」
すると、小雪は恥ずかしそうに
「誠哉がその言い方可愛いって言ってくれたから」
可愛い…