ダメだなぁ、あたし。

授業の内容、全然頭に入らなかったよ。

午前中の授業が終わって、ついに昼休みがやってきてしまった。

ざわつく教室。

いつもならあたしは、はーちゃんたちとお昼を食べるんだけど。

それは昨日までの話。



「シイ。お昼食べよ?」

「はーちゃん……ごめんね。羽鳥とコウちゃんと食べてていいよ……」

「え?なんで?」


ちょっとだけ寂しそうな顔を見せるはーちゃんに、なんだか申し訳なかった。



「職員室に呼ばれてて。ごめんね」


あたし……嘘ついちゃった。

はーちゃんは「早く戻っておいで」って、笑ってくれた。



ヴーヴーヴー。

教室から出たとたんにケータイが震えだした。