あたしは普通の女の子だった。


ただ、目立つことが好きで、いつもなんでも積極的にやっていて、自分で言うのもなんだけど「よくだきた女の子」だった。


きっと親も、そんなあたしに期待していただろう。


でも、そんな期待を少しづつ、少しづつ裏切っていった。


中学1年の夏を境に、壊れていったんだ、あたしの人生が。


何があたしをこんなにも変えてしまったのかさえわからなかった……。


その頃、あたしには同じ年の彼氏がいた。



雄也ーーー。



あたしの初めての彼氏。


雄也は暴走族に入っていて、週末になると、あたしを集会に連れていってくれた。


あたしにとって集会はすごく華やかな世界でとても魅力的だった。


単車に跨り風を切ると、自分さえ吹き飛ばしてくれるような感覚を味わえた。




あたしは未知の世界に足を踏み入れた気がした。


どんどん悪くなっていくのに時間なんてかからなかった。


怖いものなんてなく、どんな危険なことさえも平気で繰り返す日々。




快感だったんだ。


なにもかもが……。