制服が夏服に変わってだいぶ経った。


由梨にプリクラを渡すと嬉しそうに微笑んで、口を開いた。


「もうすぐ夏休みだし、修司くんとどっか行くの?」


…あ、夏休みのことすっかりわすれてた。

夏休みといえば、宿題がたくさん出る事しかインプットされていなかったが、今回は違うんだな。


「夏休み初日に慎二と海行くんだけど一緒に行かない?」


「えーいつも邪魔ばっかできないよ。」


「いーの、いーの。アンタ達見てると面白いんだもん。それに夏休み長いんだし二人きりでデートなんて他に何日も予定入れてるし。」


「うん、分かった。修司くんに電話しとく。」


その日の夜、私は修司くんに電話をかけた。


「もしもし、真知子ちゃん?」


もうさすがに登録してくれてるね。


「由梨が修司くん誘って海行かないかって」


「海かあ、いいね。行く!」


「海の日だけど予定入ってない?」


「うん、大丈夫」


そして私と修司くんは、由梨と慎二くんカップルと一緒に海に行くことになった。


正直、気が重かった。
またなにかが起こりそうで。