ケータイ小説 野いちご

海へ...

カオル
意外な一面

「だれそれ?」

あたしは知らなかった? 新手の芸能人?


「芸能人か。芸能人といえば芸能人だ。外タレといってもいい」

「あたし、外タレ大好き。セックスしたい」


でも、あたしの願いは叶わなかった。

なぜなら、ゴータマ・シッダールタは仏陀だったから。


「なーんだ、仏教か。あたし、仏教嫌い。マッコウ臭いもん」

「じゃあ、リョーコはどの宗教が好きなんだ?」

「ゾロアスター教かな? ツァラトゥストラって幻想的だもん」

「それはドイツ人の妄想だよ」


カオルに鼻で笑われた。


「いいかい、世界の一切は縁起によって存在しているんだ」

「よくわかんなあい」

「縁起とは関係性のことだよ。世界はすべて相互関係により成立しているんだ」

「アートマンを否定しているということ?」

「そうだね。一切は空ということさ」


よく分からないけど、とにかく先入観を捨てて、モノを見なければならないってことをカオルは教えてくれた。

仏教で、イチバン大切なことなんだって。

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