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あたしは真っ暗なトンネルの中、1人で立っていた。



出口はあるはずなのに、光さえ差し込んでいない。



なんであたし、こんなところに?

早くここから抜け出したい。




「楓南」




聞こえたのは、あたしの大好きだった声。



ハッと振り向くと、そこには微笑む朋也がいた。



朋也の元へ駆け寄りたいけど、今までに言われたことを思い出す。




『楓南がいなければ……』

『楓南は周りの人を不幸にするんだ』




そうやって、歪めた顔であたしを取り巻いていた。



今もまた、何か言われるんじゃないかと、怯んでいたが……

朋也は優しく笑ったままだった。