紫苑side


【お前ら…少しは落ち着けないのか。】


後ろでソワソワしてて気が散る。


「何回来ても緊張しちゃうよね〜!」


「緊張すんなってのが無理な話だろ。
未だに慣れねぇー…。」


「うんうん。
僕も会えるだけで奇跡と思えるもんね。」


「なんたってあの『神崎組』ですから。」


俺らの前に構える門を開けば
世界一の組である『神崎組』とご対面だ。

いつもここで圧倒される。


【よし、行くぞ。】


ギイィィ…


開く前に深呼吸して重い門を押した。