アーラ、または黒羽くんが部屋にいることを許してしまったものの……。



「あの……」



やっぱり落ち着かない。



「なんだよ?寝れないのか?」



時刻はとっくに日を跨いでいるというのに、眠れない。

いつもなら電気を消して目を瞑れば、すぐに深い眠りに落ちていたのに。



「……うん」



だって、隣にいるんだもん。

手を伸ばせば触れる距離に寝てるんだもん。



「悪魔って寝るん……ですか?」



ちらりと隣に目をやると、視線が絡み合った。



「あまりに暇だったら寝るよ。ただ、お前ら人間みたいに睡眠をとらなくても生きていけるからその必要がないだけだ」

「そう……なんだぁ」



じゃあ私が寝てる間にも、彼は隣で起きてるってことかぁ。

うう……それは嫌だなぁ。

しばらくは殺さない、って言われたとしてもやっぱり怖いし……不安も拭えない。