次の日。
今日も朝から清々しいほどの青々とした空が広がっていた。
「鈴峰さん、ちょっといい?」
教室に入ろうとしたところで、後ろから誰かに呼び止められた。
聞き覚えのある声に肩がビクッと揺れる。
「お、大石さん……」
教室からは騒がしい声が聞こえるけど、今のわたしの耳には入って来ない。
目の前にいる大石さんのことでいっぱいだった。
「ちょっと来てくれる?」
「あ、うん……」
連れて来られたのは、昨日わたしが高野くんに想いを告げた体育館裏。
昨日のことが蘇って、胸の奥がチクッと痛んだ。
「やだ、そんなに固くならないでよー。別にイジメたりするわけじゃないんだし」
わたしを見て、クスクス笑う大石さん。
細くて華奢な肩が小さく揺れていた。
真っ白なお肌は、近くで見るとさらに綺麗で透明感が溢れている。
やっぱり可愛いな。
「昨日、見たでしょ?」