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学校には案外早く着いた。


車だから当たり前なんだけど。


「それじゃっ」


運転手にお礼を言い、そそくさと愛奈を連れてその場を立ち去った。


必要以上に関わってると天桜のこととか、その他諸々バレそうだし。


でも結局、私達同じクラスじゃん?


少し後ろをついてきてるのと変わらない状況。


亮太に至っては私達の真後ろ歩いてるし。


「キャーーーー!」


「な、なに⁉︎」


人通りの多い廊下に入った瞬間、耳を塞ぎたくなるくらいの歓声が上がった。


そんなのモデルやってればいつものこと…なんだけど、今日のは異常なまでに凄まじい。


「銀龍のみなさんよ〜」


「今日もかっこいいー!」


周りの声を聞いて『あ、そういうこと』と1人で納得する。


みんなといるせいか。


「あの女の子誰?」


周りの女子の何人かが私と愛奈を指差した。


「私知ってる!1人は姫になった、モデルで有名なさくらよ!」


情報が早いことで。


「もう1人は?」