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あれから四日後の空は、やっぱり涙色。

屋上の寒さは知っていたから、あたしはコートを着てきた。

昼休み、待つこと5分。待ち人来たる。


「…お待たせ」

「そんなに待ってないよ」


お弁当にボトルを持った三上くん。

あたしもお弁当を持ってきていたから、並んで腰かけて昼食を取る。


「あの…この間の話なんだけど」

「うん」

「…あたし、たぶん三上くんのコト、好きになると思う」

「うん」

「たぶんとか、すごい曖昧でズルいんだけど…そうとしか言えなくて」

「うん」

「……こんなのでも、いいのかな」


箸を止めたままあたしが呟くと、三上くんはいつもの表情のまま、こっちを見た。

切れ長の黒い瞳は静かで、見つめられるとドキドキするというより、なんだか落ち着いてくる。