「蓮なんか大ッ嫌い!!!」




その言葉を言われ、俺はしばらく何も言えず、動けない状態でいた。


目に涙をため、怒っている桃嘉の姿が頭に浮かぶ。


…はぁ、ヤバイ。

なにキレてんだ、俺…。


桃嘉は…なんで怒ってんだ…?


それがわからないと、謝っても全く意味がない。


つーか…


俺、ふられた…??



人生初の体験に、どうすればいいのかわからない。



…とりあえず、この弁当食わないとな。

ほんとは、断ってナツに返さないといけなかった弁当。



だけど…絆創膏だらけの手を見たら、できなくて。

昔から不器用だったナツが、そこまでしてくれたと思うと、少し嬉しくて、

また、それとは逆に…


応えられない事に申し訳なかった。