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まとわりついて離れない。


センセイの匂いが。感触が。















「乾くまで、それで我慢してくださいね」



イスに腰掛けてるあたしに、センセイはコーヒーを差し出した。


いつもセンセイが使っているマグカップ。


あたしがそれを見たまま黙っていると、



「それしか無いんですよ」



そう言って苦笑した。