ゾクッと鳥肌がたったのは、拓也くんの笑顔が怖かったから。そして、手に持ったバタフライナイフがギラギラと光っていた。



「僕、義理の姉妹って憧れてたんだ。親に隠れて肉体関係をもったり……スリルあるし、興奮するよね」



この子……危ない。優等生に見えたのに、性格が歪んでる。



「だけどまずは言うことを聞くお人形にしなくちゃね。傷つけられたくなかったら、父さん達にうちの籍に入るって言ってよ」


「……言うわけないでしょ」


「そっか。ヤクザと一緒に暮らしてただけあって、ナイフじゃ脅しにもならないか」



そう言うと、ポケットからタオルを取り出してあたしの口に押し込んできた。抵抗しようとした両手は簡単にロープで後ろに縛り上げられた。



「恥ずかしい写真を撮って、言うことをきかせようか。あ、僕がお姉さんを落ち着かせて説得してくるから二階にはあがってこないでって両親には言ってあるから邪魔は入らないよ」



怖い……体が震えて、タオルで口を塞がれて声も出せない。



聡ちゃん


聡ちゃん



助けて――……




第7話:終わり