「春樹、」

「お待たせいたしました」


と、スマートな動きで恵理夜を引き寄せた。

相手の男性は、肩をすくめて去っていった。


「貴方、ダンスは出来ないって……」

「不得手、と言っただけで出来ない、とは一言も」


と、不敵な表情を浮かべる彼に恵理夜は呆れた。