「ああ! 金髪に戻ってるー!!」
――翌日。
ソッコー美容院でまた金髪に染め直してきた。ラミカは俺の髪の色を見て残念そう。
「なんだよ? そんなに黒髪がよかったか?」
「かっこよかったのに……」
「ふーん。ラミカの好みは俺とは正反対なんだな」
少し拗ねたように言う俺にラミカは首をかしげた。
「あたし、一目惚れしないタイプだもん。好きになった人がタイプだから。黒髪の聡ちゃんも金髪の聡ちゃんも好きだよ」
……相変わらず無防備にかわいいこと言いやがって。
「ラミカ、ちょっと来い」
「ん?」
近づいてきたラミカの腕をひいてキスをした。散々ドキドキさせられたんだから、今日は俺がたくさんドキドキさせてやる。
「聡ちゃっ……ふぁ……」
「相変わらず、キスうまくならねぇな」
「うぅ……だって〜」
それがラミカらしいんだけどよ……
「いいんだよ。お前は俺に任せて、目だけ閉じてろ」
素直に目を閉じて、抵抗せずに深い口づけに応えるラミカが愛しい……
愛しいから大切にする。
何かあった場合、全力で引き離すと言っていたラミカの担任の言葉を思いだしながら……
今は目の前の幸せな時間を大切にしようと、ラミカがふにゃふにゃになるまでキスを交わした。
第6話:終わり