ガタンと不審な音が微かに聞こえる。

まさか…

また、あいつか?



あたしはベッドから抜け出して、ソロリと階段を降りる。



「美月…」

ちょうど部屋から出てきた萌。

萌はあたしと目が合うと、小さくうなずく。



今がチャンスだ…



「今夜こそ、捕まえるから…」

あたしは萌に目で合図を送ってから、寮の外へ飛び出した。