「瑠李」


あぁ、あたしは瑠李だ。


あたしは瑠李。


皆から天然ってよく言われるけど―――…


「瑠李!」


「はっ!…っとあたしは我に返った」


「…何言ってんのお前」


颯が呆れたって顔して机に頬杖ついてあたしを見てる。


言うのが遅れたけどあたしは今、自分の部屋の机でプリン食べてる。


あたしの向かいには颯が座ってる。


「お前、物食ってる時全く人の声耳に入ってねぇよな」


「そんな事ないよ~」


「そんな事あるだろ」


「そうだね~」


「……」


あたしはプリンを食べ終え、スプーンを口に銜えながら颯の目の前に右手を
差し出した。


「…何だよ」


「ん。」


「だから何だよ」


「何でもない」


「はぁ?」


あたしはこうしてたまに意味のない事をする。


っていうか、したくなってしまう。あたしはそう言う本能で生きて来た。


ってか、今もそう言う本能で生きてる。