「ゴメン!!!!」
急いで私から離れたお兄ちゃん。
服の袖で自分の唇を隠してた。
拭いていたのかな?
「もう、…お兄ちゃんなんて大嫌い!!」
「は?!」
ほんと、何言ってんだろ…
「あっち行って!もうヤダ!!!!」
何が気に入らないの?
自分がわからない
どうしてこんな事を言ってるの?
「ちょっ!止めろよ!」
クッションを大好きなはずのお兄ちゃんに叩きつける。
何かに取り付かれたかのように、頭が痛い。
頭がおかしい。
「柚奈!落ち着けって!!どうしたんだよ?!いきなり」
「知らない!」
分からないんだよ。私も…
ただ、お兄ちゃんの一番が、私じゃないのが嫌だった。
哀しかった。
「落ち着けよ!」
低い声で言ったお兄ちゃんは若干、怒っているかのようだった。
「どうしたの?…言って?」
お兄ちゃんなら、分かってるでしょ?
お兄ちゃんは私のことなら何でも、解ってくれていたでしょ?
だからあえて言わなかった。
こんな私をお兄ちゃんは
嫌った?
ケータイ小説 野いちご
禁断兄妹恋愛
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