そんなうちにお兄ちゃんと、私の唇は…重なっていた。




長く、深く、息ができないくらいに………。



初めてのことで、ソファからずれ落ちそうになる。




兄は私の上に



私は兄の下に




そんな態勢でいた。




お兄ちゃんのキスは、上手かった。




上手いかとか見分けることのできる自分じゃないけど、


確かに上手かった。





どうして?



他の人とも……したことあるの?




じゃあ私は



2番目?



何番目?




気持ち悪い


キモチワルイ




そんなのヤダよ‥



私が全部、お兄ちゃんの一番でありたかったのに、こんなんじゃ…ダメだよ。





そっか




結局私は




全部



一番になれなくて




ただ独りだけで



悲しんで



ヘコんで



人を恨んで



それの繰り返しじゃん。




一番になれないのは


自分が悪いのに、全部人のせいにしちゃってさ…




ばか


馬鹿





だけど、



「もうやめてっ!」



そう言ってしまう私を



どうか許して?






お兄ちゃん………