朝のホームルーム。



担任の金本先生が連絡事を言ってるけれど、頭に入ってこない。



いつもお兄ちゃんの事を考えてしまう。


お兄ちゃんを好きになって良いの?


お兄ちゃんに彼女ができたら?


お母さんたちに私の思いを知られたら、



私はどうなるの????



グルグルと頭の中で駆け巡る疑問に吐き気する。


いつも空回りで


いつも馬鹿な自分に


嫌気がさす。




「皆さん、席替えのくじを引いておくこと!!」


いつの間にか金本先生から学級代表の鈴木さんにバトンタッチされていて、みんなくじをどんどん引いてる。



ヤッターという子もいれば、最悪と言う子もたくさん居る。



くじ箱が回ってきた。


嫌々くじ箱に手を伸ばす

―――38番


黒板に目を移すと………

あ…‥一緒だ。


変わらなかった席。


ラッキーなのかアンラッキーなのかわからない…


ただ呆然と、自分の席に座って前を向いていた。


早くお兄ちゃんに逢いたいな……


お兄ちゃん



お兄ちゃん………



「……い!おい!!」



「へっ?!」



マヌケな声………


誰かが私を呼んだ。


ふっと隣を見ると、席替えの前に座っていたこと変わっていた。



この人と隣なんだ……



顔は美少年で、サッカーをやってそうな爽やかな男の子だった。




「よろしくなっ!」




「うん!よろしくね」



爽やか美少年の名前は日琉海斗(スガルカイト)



ミーちゃんとの席もそこそこ近いし、

前の席は羽山翔(ハヤマショウ)通称ショウやんって言うクールな男の子で、


後ろは日高要(ヒダカカナメ)通称カナー(男の子)



みんな良い人たちで、
何となく頼りがいのある人達だった。



カナーとはもともと仲が良かったし!



高校に入って2ヶ月。


まだ男の子の友達はカナーぐらいだったので、ショウやんとも海斗とも仲良くなって、すごく嬉しかった。