あいつが行きそうな場所なんて検討もつかなくて、とりあえずラミカの実家に向かった。
その途中のコンビニで見覚えのある族の集団が目に入って、バイクを右折させた。
この間、会ったばかりの俺が元いた暴走族の仲間。
「聡一さん! どうしたんすか?」
「お前らここに何時からいた?」
メットを取って、エンジンを切ると中からコンビニの店員がやって来た。
「申し訳ございませんが、他のお客様にご迷惑になるので場所を移動して……」
「うるせぇ! 迷惑も何もかけてねぇだろ! ひっこんでろ!」
俺の罵声に男の店員は怯んで、バタバタと店の中に帰って行った。
「まずいっすよ。あいつ、サツ呼びますよ?」
「すぐに移動するから問題ねぇ。それよりこのコンビニの前をポニーテールの女子高生が通らなかったか?」