ケータイ小説 野いちご

もしも私に魔法が使えたら【短編集】



バレンタインデーって特別。

だけど私には好きな人に渡す勇気なんてない。


「千代ちゃん!はい」

「ありがとー!私からも、はい」

バレンタインは女の子が好きな人にチョコをあげる日だけれど、

学校でなんて、
女の子が仲の良い友達に渡す行事。


「千代ちゃんはあげるの?」

「あげないよ!作ってないもんっ」

「ええ!?勿体無!」

「いいの別に!」

そう、渡さなくていいの。別に。


あの人にあげるチョコなんて用意してないし。

あげるなんて恥ずかしいし、特別な感情があるの……バレるなんて嫌。

失恋なんて怖いから、想いは伝えない。
それでいいの。
それがいいの。

だからゴメンね……。


どうか私のことは放って置いてよ……。


< 8/ 22 >