「勇人~。気持ちいいねぇ」


日曜の昼下がり、私は勇人をベビーカーに乗せて、近所を散歩していた。

近くには、同じ様に、小さい赤ちゃん連れのママさんがいるけど、誰も話しかけて来ない。


なぜなら、私がヤクザの組長の妻で、勇人がその子供って知ってるから。

今までは気にならなかったけど、勇人が産まれてからは、人の目線が気になる様になったんだよね。