「美月、おはよ!
今日は早いね」

あたしの隣に立つ愛菜。

「昨日は、張り込み捜査してないから」

なるべく、いつも通り明るく話すあたし。



「あたしのせいで、ごめんね」

萌のほうに振り返った時、瀬戸内が視界に入った。

あいつ、何やってるんだろ…

意外と真面目に勉強してるのか…?



なんとなく観察してたら、瀬戸内が顔を上げてこっちを見た。

思いっきり、目が合ってしまった。



慌てて目をそらすあたし。

瀬戸内はガタンと音を立てて、イスから立ち上がった。