―灑梛side――――――

全ての授業が終わって、やっと放課後。
意外と授業は簡単だった。
放課にはクラスの女子や男子がよって来て、質問攻め…うんざりだ。

「灑梛ちゃん!私〇〇って言うの!!よろしくね♪」
「靈羅!!俺は〇〇、よろしくな!!」

…知っている。
このクラスの奴等の個人情報も全て、調べ上げたんだ。…つーか、馴れ馴れしく名前を呼ぶな。私は貴様らと馴れ合うつもりは微塵も無い。
鬱陶しいと思いながらも私は律儀に、

『うん。よろしくね』

と返事をする。
なんて良い人なんだ、私は。