―瑞希side――――――

灑梛の親父さんは、今日の総会で、報告しろって言ってきた。
何なんだよ、いつも一番に聞くくせに…
あ~嫌な予感すんぞ…?
ヤベェ、当たりませんようにッ!!

でも、隣に座る灑梛を見たら、そんな希望…砕けちまった。
灑梛は、スラリと細く長い脚を組み、掴めば折れそうな細い腕を組んで、眉間に皺寄せながら何かを考えてた。
十年も一緒に居たんだ、その分絆はどこの奴らよりも深い。だから、お互いにの考えてる事なんざ、お見通しだ。

だから……
だから、余計に不安になっちまったんだ。
灑梛が、俺と同じように…不安な表情してたから。