あんな風に、凄く何かに苛まれている志島君、初めて見た。


全身から、哀しみが湧き出してるみたいに、壊れそうだった。



そして、私のあの行動も。


(何で、抱きしめたんだろ。)


本能、と言っても過言ではないと思う。


あんな風に哀しく笑う志島君を、見て居られなかったのかもしれない。


将又、慰めたいと願ったのかな。



どちらにせよ、何と無く自分が傲慢に思えてしまう。


私が触れて、余計に壊れてしまったらどうするのか。


考え無しにあんな事をしたのを、今更ながら悔やんだ。



………あぁ、でもそうじゃなくて。