ケータイ小説 野いちご

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王の遺産

ロウィーナと執事が、その身を案じている当の本人は、時間をかけて帰路についていた。

 帝国の脅威が迫るこの時に、あまりストライカーらしくない行為だったが、彼の心は重く沈んでいたから、足取りがはかどらないのは仕方がない事だった。
 
 考えるのは、クルト(隣国)の王が出したストライカーを信じる条件だった。

 それは、自分の身を裂かれるより辛い物だった。

 同じ考えを、何度も繰り返す内に、城が見えて来た。
 愛しいロウィーナとジョッシュが待つ城が……。

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