空気が凍りつく。


教室がしん、と静まりかえった。



「………ねぇ、麻垣さん。時間割は?」


「……あ、数・英・物理・古典・保体・現国だよ…」


「ありがと」


それだけ私に尋ねると、また小説に視線を落とした。


南野さんは、まためげずに志島君に話し掛けた。


すると、変わらずに「前向いたら?」とだけ返される。



イメージと違う、なんていう皆の声が聞こえた気がする。


……志島君の気持ちもわからないでもないけど、確かにこれはびっくりだよね…





初めの印象は、そんな感じ。