「俺はいいよ。」

「何で?眠いでしょ?」

「基本的に朝寝るタイプだから。俺意外に夜型の人間なのさ(笑)」

「何それっ…」


ほんとは眠いんでしょ?

あたしに気遣って寝ないようにしてくれてるんだよね…?


「じゃああたしも起きてる。 遼、話しよっか。」

「仕方ないなぁー、ワガママな美憂ちゃんの為にお話に付き合ってあげよう。」

「ふふっ、ありがと…」

「どういたしまして。」

そう言うと、遼はあたしが座っているソファーに座った。


「美憂さ、俺が前にもレストランで会ったことあるって言ったの覚えてる?」

あぁ、確か初めて会った日に言ってたなぁ…


「覚えてるよ、あたしがオムライス食べた時でしょ?」

「そうそう、あのオムライス、大智が作ったんだ。初めて親父さんに、忙しいから作ってくれって言われて。」

「そうなの?」

「人手が足りなくてさ。俺も槙も料理出来ねぇから。」

「そうなんだ…あたしにオムライス持ってきたのって槙だよね?」

黒髪の男の子の動きが、ぎこちなかったの覚えてるなぁ…


「あぁ、あれ大智。」

「えっ!?大ちゃん昔黒髪だったの!?」

「うん。つーか、金髪にしたの俺だからね」