「それでは、失礼します」
 俺は一礼して親父の会社を出た。
 俺はまだ高2だぞ?
 もう仕事のコト考えるなんて・・・。
 まっ、親父の会社継ぐんだケドな。 

「れぇ~んとっ!」
「嵐!」
「今帰り?一緒帰ろっ!」
「あぁ」
 嵐はいわゆる幼なじみってやつ。
 嵐の親父は、小森コーポレーションって会社をやってる。
「たまには歩いて帰んない?」
「あぁ。たまにはいいかもな」
 それから2人で歩いて帰っていると・・・
「見て!あの子ちょぉ可愛い♡」
 俺は嵐の指差す方を見た。
 ん?女だ。
「蓮斗。あの子、何してんだろーね」
「公園なんかで何してんだろーな」
「蓮斗・・・。あの子、なんか傷だらけじゃない?」
 本当だ。よく見ると体じゅう傷だらけだ。
「嵐。ちょっと見てくる。そこでまっとけ」
「えっ?蓮斗!?」
 どうしたんだろ。俺。体が勝手に動いてる・・・。
「ねぇ。何してんの?」
 俺は声をかけた・・・。