助ける方法など知らなかった。


だが、僕は魔王に心臓を差し出した。


差し出し、頼めば、彼女が助かると思ったからだ。


しかし、


そんな都合の良いようには行かないのが現実だ。


心臓は奪われ、願いなど聞いてはくれなかった。