「父さん腕を離してよ。」




「何で?」




「何でって、親子腕は組まない。」




「やだって言ったら。」




「無理矢理離して貰うだけよ!」




「俺はさ、未來の為に再婚はしなかったんだぞ。俺は寂しい独身なんだ。」




私は別に父さんの再婚を反対したつもりはないけど。



「アハハ、嘘だよ未來。こんな転勤族に付き合ってくれるのは未來だけだ。」




父さんはそう言って私に抱きつく。




「離せ変態親父! 」




人混みの中父さんの腕を払い、よろけてしまい誰かにぶっかってしまった。




「ごめんなさい!」




あ、ぶっかったのは東上先生だった。




しかも隣には綺麗な女の人がいた。