ケータイ小説 野いちご

あまい檻−キミ、飼育中。−






片付けられて、すっかり広くなったリビングとキッチンを行ったり来たり。



ジンが置いていった紙切れを見ては、溜め息。






そうしているうちに、焦げ臭い匂いに気づいて、私はハッとした。


慌ててキッチンへ向かうが………。







炒めていた色鮮やかなパプリカと牛肉は、真っ黒になって干からびていた。




私は、また、大きな溜め息を零す。








……どうしよう。



いくら何でも遅すぎない?


もう、あれから1時間が過ぎている。






整った顔をしているし、愛嬌あるし…………まさか、誘拐?




それとも、メスに誘われた?


綺麗なお姉さんに拾われて、ついていった?






嫌な想像ばかりが頭の中を巡る。










ご飯とお味噌汁、サラダと黒焦げになってしまったパプリカと牛肉の炒め物をテーブルに並べて、私は頭を抱える。







< 41/ 235 >