拗ねてたけど……アイツ仕事あるし。

今日も、会社行くって言ってた。

土曜日なのに……大変だなぁ。


あの日……陸が甘えて来た日以来まったくと言って良いほど、ふたりきりで過ごす時間がない。

陸の部屋でまったりすることも、ましてや……どこかに出掛けるなんてない。


大学構内じゃ、女の子達に囲まれているし……大学が終わったら仕事だし。


ちょっと……いや……うん、かなり寂しい毎日です。

我慢しなきゃいけないんだよね?

う〜ん……でも、そろそろ抱きしめてほしい。

なんてワガママか。

うん……我慢しよう。


「あーちゃん、紅茶冷めちゃうよ?」

「えっ……あ、そうだね」


ぐるぐると陸とのことを考えていたら、繭ちゃんに意識を呼び戻された。