何となく気に入らない。


信用されていると言えば聞こえはいいけれど、要は男として認められていないと言われているようで―――


要の言葉に、ゆずは不思議そうに首を振った。


「そうじゃなくて・・・・・あの、あたしの部屋は鍵が付いてるし、今から帰るのは大変でしょ?だから―――」


本当に、単なる親切心、なのだ。


それが、要にとっては喜んでいいのかがっかりした方がいいのか、微妙なところではあったけれど・・・・・。


「―――ありがとう。でも、ここからならたぶんタケさんのマンションも近いから。今から行くってメールしとけば大丈夫だし」


「でも、タケさんももう寝てるんじゃ―――」


ゆずがそう言った時。


立ち上がりかけていた要が、突然ゆずの手首を掴み、壁に押し付けた。