「それは、もちろん、嬉しいけど・・・・・でも、どうして?」


「どうしてかな・・・・・。自分でもよくわからない。でも、俺も会ってみたいって思ったんだ。ゆずちゃんの、父親って人に―――」



サキも言っていた。


ゆずは、儚げでもろそうに見えるのに、実はとても強いし楽天家だ。


自分の境遇を悲観したりしないし、むしろ楽しんでいる。


タケが言っていた。


ゆずを見ていると元気になると。


要もまた、同じように思っていた。


そして、もっとゆずのことが知りたいと・・・・・。


だから、どんなことでもよかったのかもしれない。


ゆずの傍にいられるのなら・・・・・。