「しまった…!」
≪どうした?!≫
「係長、西に小さな通用口があったんです。『ジョーカー』はそこから…」
≪何?!≫
どうしよう…。
私、記憶力はいいはずなのに…!
「すみません!私のミスです!処分はなんでも…」
≪いや、今はそんなことを言っている場合じゃない!校内に入るぞ!銃は持ってるな?≫
「はい!」
≪七瀬、挽回しろ。≫
係長は優しい声色でそう言ってくれた。
きっと、私がここで頑張ればミスを見逃すつもりなんだ。
「了解です!」
係長の期待に応えよう!
私は門を軽々と飛び越え中に入った。