キキィ−−−−−





急ブレーキをかけて、


小島は、夕日が眩しそうにこっちを見た。





「ん?」



小島の顔は実に眩しそうだ。






「あのさ…








私………………






これからも一緒に帰りたい!!!」










小島はよほど眩しかったのか、一度下を向いた。



そしてゆっくりとまた、


私の前までチャリをこいできた。





私の前で止まると、ハンドルに腕を乗せて、私の顔を下からのぞきこむように見た。





「【桃叶】って呼んでいい?」







「…………は?」




なぜここで…名前?

小島はまるで、いたずらっ子のようにクスクスっと笑った。




「【桃叶】って呼んでいいなら、


これからも毎日家まで送るよ」








何………条件か。。




「い…いいよ。そのぐらい。。」



いつまでも下からのぞきこむ小島から目をそらした。








「桃叶」




突然小島が優しい声で呼ぶから、


私はまた小島を見た。







「返事は?」



「あ…はい。。。」





「俺の下の名前知ってる?」




………もちろんだよ。





「悠……斗」




「はい」



小島は優しい声で返事をして、またニコニコっと目を細めてわらった。





「またな…桃叶」





そういって、


悠斗は




夕日に照らされながらチャリをこいで




帰っていった。