間がもたなくなったあたしは、意味もなく部屋のあちこちを見回した。
当然のことながら、最初の印象とまったく変わりはない。
若干物が多い、1DKアパートの一室だ。
「ああ、やっぱりわかりますか」
範子が不意に、口を開いた。
「わかりますかって、なにが?」
あたしの返事は当たり前のものだったと思う。
「なにがって…刑事さんも感じてるんでしょう?」
範子はほほ笑んだ。
ほほ笑む理由なんかないのに。
「あたしもね、ずっと感じてたんですよ」
感じてたって、なにを?
「ついさっき、ようやく見つけました」
見つけた…?
「聞かせてあげましょうか、刑事さん?」
あたしの返事も待たずに、範子は語りはじめた。
当然のことながら、最初の印象とまったく変わりはない。
若干物が多い、1DKアパートの一室だ。
「ああ、やっぱりわかりますか」
範子が不意に、口を開いた。
「わかりますかって、なにが?」
あたしの返事は当たり前のものだったと思う。
「なにがって…刑事さんも感じてるんでしょう?」
範子はほほ笑んだ。
ほほ笑む理由なんかないのに。
「あたしもね、ずっと感じてたんですよ」
感じてたって、なにを?
「ついさっき、ようやく見つけました」
見つけた…?
「聞かせてあげましょうか、刑事さん?」
あたしの返事も待たずに、範子は語りはじめた。