『ぐっ…一体何を探しているんだ?』


無精髭を生やした男は探し物をする修二を見つめながら、傷口を右手で押さえながら痛そうにしていた。


そんな無精髭を生やした男の右手は真っ赤な血で染まっていた。


『はぁ…はぁ…』


無精髭を生やした男はしんどそうに息を切らしながら、赤く染まった右手でズボンの右ポケットから一枚の写真を取り出した。


そして、無精髭を生やした男は哀しそうな目で写真をじーっと見つめた。


そんな無精髭を生やした男に、探し物をしていた修二は気づいた。


『何を見てるんですか?』


探し物をしながら修二は尋ねた。


『はぁ…はぁ…ちょっとな…』


無精髭を生やした男は写真を見つめながら素っ気なく答えた。