まぁね。


あれだけハンサムなんだもん、女子がほっとくワケないか。


(…ハンサムって死語かしら?)




まっ、成宮くんがモテようが何だろうが私には関係ない。





「みーちゃん」



ツンツンと肩を突かれ振り向くと

後ろに成宮くんが立っていた。





「俺も職員室に用あるから一緒に行こ」


「えー!理人、これからお昼だよ。一緒に食べる約束でしょ」


「早く戻って来れたらね。先に食べてて」




成宮くんは女子達に手を振ると

私にピタッとくっついてきた。




…馴れ馴れしいな。





「職員室に何の用事があるの?」

「みーちゃんとお昼食べる用事」

「はぁ!?」




何だ、その用事!





「今日弁当忘れた上に財布も忘れたから、弁当ちょっと頂戴」


「さっきの女の子達に貰えばいいじゃない」


「みーちゃんのがいいんだよ。俺、屋上で待ってるから弁当持って早く来て」




…うん、無視しよう。


教師が生徒に振り回される必要はないわ。



お昼抜かしてくらいで死ぬワケじゃあるまいしね。