お付き合い記念日。
まだ若い二人。
お泊り旅行。
同じ寝室。


湯上がり姿は普段と違う。

明菜からすれば、いつも立たせた髪がしなっている彼氏の姿にドキドキしたし、

泰則からすれば、いつも元気いっぱいな彼女の浴衣姿にドキドキした。


晩御飯も食べて、ふすまの奥にあるお布団を、どちらとなくちらりと見る。


「ねえ、泰則」

うん??と短く返事をする彼氏に彼女は上目使いで尋ねた。


「私らって変かなぁ??」

妖艶な笑みを作る彼女はすっぴんでも美しい。


「さあー??」

くすくす笑いながら、二人でお布団に倒れ込んだ。