王の体は、全身傷と痣で塗れている。
両手足に食い込む縄、何度も殴打され血は黒く凝固し、それは臀部にまで及ぶ。
そこで、精神的にも乱暴されているのは一目瞭然だ。

痛々しい姿でその現状の惨さは、理解できる。

眉一つ動かさず、小国一つ潰せる王の血は赤い。


「貴方は何者だ?」

影は動揺を隠せない。


『愚者よ、お前は無恥だからだ。』

そう、ほくそ笑むは縞の國王だった。

影は王に跪づき、床に落ちた王の血を嘗めた。