大声で叫び散らし、泣きじゃくる私の姿は醜いと思う。





両足に激痛が走ろうが、呼吸するのさえキツかろうがどうだっていい。





「終わってから捕まえたって…遅いのよっ!なにが話を聞かせてくれ?さんざん話したわっ!さっさと帰ってよ……この役立たずっ!」





罵声を浴びせても動こうとしない警察を紫穂が出て行くように促す。





押しやる形で警察は出て行き、紫穂も扉の向こうへと行ってしまった。





「紗衣……紗衣……。」





――――――…お願い。





また、笑顔を見せて





“まま”って呼んで





紗衣を力一杯抱き締めたいよ。





嗚咽を上げ、泣き続ける私を海堂社長が抱き上げ、ベッドに寝かせた。





なにかを言うわけでもなく、優しく背中を擦ってくれる。





都合がいいのはわかってる…けど、今だけすがらせて。