お酒と異なる酔いが
身体の奥の方から
ヒタヒタて迫ってくる。


ーーーーダメ、だし。


身体を、なんとか離して
俯き声を搾り出す。


「職場の人とは

恋愛しない主義なの。」


唇が震える。


同じ過ちは


繰り返さない。




「怖がりだな。
まあ、仕方ないかな。」


額に、まったりとした
唇の感覚を覚える。


「今日は、このくらいで
許してやる。

とりあえず、その主義に
俺は賛同しておくよ。

まっ。いまと、違った意味で
貫いてもらう事になるがね。」


「どういう意味よ・・・」


「それは、心で感じる事だね。
おやすみ。」


何度目かのキスが
額に落ちてきて・・・


「俺が帰ったら、
鍵、ちゃんとかけろよ?」

放心状態の私に
そんな言葉を言い置いて
彼は、帰っていった。




何、考えてるんだろう?
彼は・・・・・
 




まさか


本気なんだろうか・・・




こんな事って・・・・