前の人が戻って来たのを確認して、ステージに出た。





長い長いランウェイ。





ランウェイの回りにはお客さんが敷き詰められている。





「キャー!!!」


「アキー!」


「アキちゃーん!」





チラリと客席に視線を移すと、腕を伸ばし手を振ってくれている。




海外みたいに歩き方や表情が決まってるわけではない。





呼ばれた方に顔を向け、ニッコリ微笑み手を振った。





お客さん達は、勢いよく手を振り替えしてくれた。






ランウェイの先に止まり、適当なポーズをとって踵を返す。





やっぱりランウェイを歩く時間は短くて、あんなに長い道だったのに私の出番は終わってしまった。




ステージ裏に引っ込み、ゆっくりする時間なんてない。





急いで次の衣裳に着替える。





また自分のランウェイの番号に並ぶ。





最初みたいに待つ時間なんてない。